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植物油インキ|環境負荷低減に貢献するインクとは?

2020年08月31日

世界的な環境保護意識の高まりとともに、環境負荷低減に対する取り組みが様々な業界で行われています。印刷業界も例外ではなく、機械、材料など環境負荷低減に向けた取り組みが行われています。

 

印刷業界において、環境負荷低減の取り組みとして知られているものは「インキ」です。今回は、その中でも「植物油インキ」について紹介します。

 

インキに含まれる有機溶剤は、印刷物の廃棄処理過程で水とCO2に分解されます。すなわちインキに含まれる有機溶剤を減らすことが、環境負荷低減につながります。また基準値を超えた有機溶剤の摂取は、人体に悪影響を及ぼすため、有機溶剤の削減は作業環境の改善にもつながります。

 

世界で環境負荷低減インキとして登場したのが「大豆油インキ(ソイインキ)」です。大豆油インキは、1970年代のオイルショックを機にアメリカで開発が進められたインキ。大豆油インキはその名の通り、大豆油を由来としたインキで「揮発性有機化合物(VOC)の発生が少ない」「分解されやすい」「紙のリサイクルに適している」などのメリットを持ちます。日本においても大豆油インキは、多くのインキメーカーで取り入れられていました。

 

 

大豆油インキは、米国大豆協会(ASA)の認証を得ると「ソイシールマーク」表示することができました。大豆油インキを使った印刷物には「ソイシールマーク」を印刷することができ、企業としても環境負荷低減への取り組みをアピールできるメリットもありました。

 

その後、大豆油インキから進化したものが現在最も普及している「植物油インキ」です。植物油インキは、大豆油限らず様々な植物油など利用しています。

 

植物油インキの定義
1.植物油とは
再生産可能な大豆油、亜麻仁油、桐油、ヤシ油、パーム油等植物由来の油、及びそれらを主体とした廃食用油等をリサイクルした再生油。
2.植物油インキとは
インキ中に含有する植物油、または植物油を原料としたエステルとの合計が、含有基準量以上のインキ。
※植物油アルキッドについては、油長(植物油成分含有量)とする。
(印刷インキ工業連合会HPより)

とされています。植物油油だけではなく、廃油も利用することで、生産性の向上につなげています。

 

2008年に日本インキ工業連合会より植物油インキマーク制度が制定。この認定を受けた植物油インキを利用する際は「植物油インキマーク」を印刷物に表示することが可能になります。こちらもソイシールマーク同様、環境負荷低減への取り組みをアピールできるため、官公庁などを中心に、多くの印刷物で使用されています。

 

 

現在、ほとんどのオフセットインキにおいて植物油インキ対応製品になっているため、多くの印刷物に表示が可能となっています。ただし、植物油インキマークの使用については日本インキ工業連合会の許可が必要となるため注意が必要です。

 

植物油インキマークなど、環境負荷低減に取り組んでいるなどをアピールしたい企業様がございましたら、ぜひご相談ください。

 

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明光堂ブログ担当 投稿者:明光堂ブログ担当
2020年08月31日 12:08
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