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複写伝票に使われる感圧紙の仕組みと種類とは?

2019年12月25日

最近では、社内のシステム化やペーパーレス化により利用頻度が減っている複写伝票。それでも完全になくなることなく、一定の需要があります。

そんな複写伝票ですが、1枚目の紙に書くと、2枚目3枚目に写る仕組みをご存知でしょうか?

普段何気なく使っている伝票には、意外な仕組みによって成立しています。いったいどのような仕組みがあるのか?今回は複写伝票の仕組みについて紹介いたします。

◆感圧紙の歴史

感圧紙が登場するまでは、薄い紙の間に「カーボン紙」を挟んで複写していました。

「カーボン紙」は、片面に黒などの加工がされた紙で、1枚目に書かれた筆圧によりカーボンの色が2枚目に複写される仕組みでした。しかし、書くたびにカーボン紙をはさみ直す必要があるなど、手間がかかりました。

その後登場したのが、裏カーボンです。裏カーボンは、用紙の裏面にカーボンを印刷するため、その都度カーボン紙をはさまずにすみます。必要な部分にのみカーボンを印刷すればよく利便性は高いものでしたが、コスト的に割高でした。

その後、感圧紙の登場により「カーボン紙」や「裏カーボン紙」は激減。現在では裏カーボン加工ができる業者も、かなり少なくなったようです。

◆感圧紙の特徴とは

感圧紙は、別名ノーカーボン紙とも呼ばれています。感圧紙には「上用紙」「中用紙」「下用紙」の3種類存在し、複写枚数によりそれぞれを使い分けます。

それぞれの用紙には特殊な処理が施されています。

 

 

 

 

 

 

 

上用紙:電子顕微鏡レベルの大きさの粒子状の無色インクを詰め込んだ「カプセル」が下面に塗布。
中用紙:用紙の上面に「顕色剤」が塗布され、下面には「カプセル」が塗布。
下用紙:用紙の上面に「顕色剤」が塗布。

仕組みとしては、ボールペンなど1枚目に書いた筆圧で、上用紙下面のカプセルが潰れ、中に入っていた無色インキが染み出します。その染み出したインキが中用紙の「顕色剤」と化学反応を起こして発色するという仕組みになっています。

3枚複写の場合は、「上用紙」「中用紙」「下用紙」の順番。

5枚複写の場合は、「上用紙」「中用紙」「中用紙」「中用紙」「下用紙」となります。

複写される色は「青発色」「黒発色」などがありますが、一般的には「青」が一番多く利用されています。

用紙にも「白」「クリーム」「アサギ」「ピンク」などが存在します。印刷物の性質上、印刷内容が似たようなものになるため、一目で何枚目とわかるように用紙の色を変えるという使い方をされています。

用紙の厚みについてもN40〜N160まで7段階の厚みがあります。一般的に「N40」がよく使われる厚みはですが、領収証など一番下にN130などの厚い紙を使う場合もあります。

では何枚ぐらいの重ねても複写できるのか?紙が多くなると筆圧が下に伝わりにくくなります。およそ5〜6枚ぐらいになってくると一番下の紙への複写が薄くるようです。※紙の厚みにもよります

◆この部分には複写されたくない!そんなときは減感処理

複写伝票を書いていると「この部分だけは複写されない」という処理を見たことはないでしょうか?これは「減感」という処理を施したもので、映って欲しくない部分があるときに使われます。

特殊な溶液を、複写されたくない箇所に印刷します。そうすることで「無色インキ」「顕色剤」が化学反応を起こさなくなり、特殊溶液が印刷された箇所のみ複写されなくなります。

◆まとめ

一見、ただの紙にしか見えない感圧紙にも、さまざまな処理が施されています。しかし、この技術にはちょっとした裏話があります。この感圧技術は、インク開発の際に、液の入れ間違いで発見されたといわれています。

失敗から思わぬ発明が生まれるというのはありますが、感圧紙もそうした技術の一つだったんですね。

明光堂ブログ担当 投稿者:明光堂ブログ担当
2019年12月25日 05:43
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